21世紀空間思考展
会期:2022年 10月31日(月)- 11月11日(金)
営業時間:11:00 - 18:30(最終日17:00まで)
休廊:日曜祝日
加藤 豊
青木 邦眞
石黒 光二
伊藤 正人
大槻 孝之
鈴木 法明
野原 昌代
『21世紀空間思考』は、2012年の発会から10年の節目を迎える。当初より、東日本大震災以降の疲弊し、憔悴した日本を癒し、勇気づけるために発足され、メンバーや展示スペースを変えながら展覧会を開催してきた。 芸術の可能性を信じ、人々の心に届く立体作品の創造を個々人にて模索してきた芸術家集団である。
現在、コロナ禍、ウクライナ危機、異常気象など、地球規模にて未曽有の事象が頻発し、不安と混迷の時期が 続いている。世界的に LGBTQ+ や SDGs など個人の人権や環境に対して真摯な配慮と行動が求められる一方、国家や法人など組織としての存在意義や意志決定の脆弱性が顕著となり、人々が不安や不満をソーシャルメディアを通じて共有しようとしているのが現況と言える。ITの急進的な発展と共に、政治・経済・工業・科学・文化 など、あらゆる分野が「多様性」のもとに変容し、人類の生活様式は大転換期を迎えていると感じている人々も多いことであろう。このような時代であるからこそ、ある時には人々の心に寄り添い、勇気を奮い立たせ、観念 を刺激するような芸術が希求されていると考え、再集結して本展を開催する運びとなった。
今回の『21世紀空間思考』では、改めて原点に立ち戻り、それぞれの立体作品による空間表現の可能性を思考する。ブロンズ・チタン・石・鉄・テラコッタなど様々な素材を活かし、手仕事による技術や経験に基づく表 現の高みを志してきた7人の芸術家たち。同時代を生きる芸術家として、現代社会における自らの果たすべき役割と対峙し続け、ファインアートとしての立体作品により表現を思考し続けてきた「七者七様」の作品をご堪能いただければ幸いである。
最後に、本展覧会開催にあたり、多大なるご協力をいただいた関係者の皆様に、メンバー一同、心より御礼を申し上げさせていただきます。
美術評論家(元 ・( 公財 ) サトエ記念21世紀美術館学芸課長補佐) 江口 健
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